内容（「CDジャーナル」データベースより）
今春デビューした4人組新鋭のファースト・アルバム。ハードなサウンドに明るくキャッチーな歌メロを乗せたスタイルは,大衆性ばっちり。しかし,ざらついたギターと絡んでかなり複雑に展開しつつ強力なビートをキープするリズムに,個性がキラリと光る。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
L'Arc~en~Ciel、BY-SEXUALにMALICE MIZER。意味不明の造語を自らの名に掲げるこの新バンドの構成員たちの前歴がコレである。かといって「なるほど、ビジュアル系ですか」と迂闊に判断することなかれ。そのスジのカテゴリーにおいても先駆者的存在だった彼らが創造したのは、明らかにビジュアル系ともJ-ROCKとも一線を画す音楽。とにかくグルーヴが、歌が、言葉が、太い。重厚なオープニング曲に続いて、既発のシングル曲を2曲続けるツカミも強烈だが、それ以降に展開される独自の世界観の披露は、向こう見ずなようでいて綿密に計算された確信犯的スリルを感じさせ、自信満々の大胆不敵さを漂わせる。特にヴォーカリスト、TETSUの資質は「ジェフ・バックリィがメタル歴のある新宿界隈育ちの日本人青年だったらこんな風だったかも」と思わせる強烈さ。イメージの大切さを知り尽くしたハダカで勝負できるバンドの門出に拍手を贈りたい。 (増田勇一) --- 1999年10月号