事物の、特に芸術の価値とは、いかに定められるものであろうか。
個々人の好み、流行、時勢、権力…さまざまな要因によって善しとされるものは目紛しく移り変わる。
その中で不変の、普遍の価値を探求し続けることの困難は想像に難くない。
或るいはそれを幻想と嘲り、或るいは無益と謗る者もいるだろう。
さながらそれは嵐の如く、創造の周囲に轟々たる渦を巻く。
しかし嵐を貫く晴れ間には、誰もが心を奪われるように、その粗忽な暴虐の只中で探求を絶やさぬ者には、いずれ光がもたらされよう。
我々が紡ぐ音色が、時に嵐にたたずみ続けるあなた方の友となれば幸いである。